入り口

拝啓
空梅雨で、こちらはラガーをワンパイント片手に庭の薔薇を手入れする日々ですが、
最近そちらへの入り口付近での空気が妙に甘いことを知りました。
時と状況を選ばず、土の匂い?草の息吹?薔薇の香り?や、なんやかんやは不明ですが兎に角、口の奥、のどの方で甘い空気に包まれているのを感じる機会が増えたのです。
それと平行するように撮影後モニターで仕上がりをチェックしていると、現場ではほとんど意識していない、いろんな記憶が鮮明にそこに写っていて驚くことが増えてきています。


ねえ、これって何かしら因果関係はあるのかしら?


より深く記憶へのリーチが届く度、この世での生き辛さを実感してしまいますが、同時にどこまでも何も変わらない想いのようなモノも確かに存在し続けてるのも実感しています。
そしてその想いで生き辛さを克服していくこそが生きている証なのでしょうか、ふつふつと前向きなベクトルが沸き出してくる泉をそこで見つけてしまいました。。。


次元の違う遠い空を見ながらもそちらへの出口はまだ開いているのかしら?そしてそこでは一体どんな空気を感じるのだろう等と想像しながら、僕は今日もまたこれからシャッターを切りに出かけます。
つまり、日々何度も何度も撮影し続けているのは生きてゆくための活力を蓄えるための温泉旅行なようなものなのですね。


限界ある世界では健康であるのが何よりです。
どうかお身体にはお気をつけて。


敬具