地獄の黙示録

人生数回目の地獄の黙示録。やっとBlue-rayで。
あるクリエイターが絶頂期でロケ中に自らの心の闇にハマりながらも、最終的には自らの力で闇に打ち勝つ話。
コッポラがもう一回あの制作繰り返せ、って言われてもきっとやらないだろう。

初見は10歳んときの、神戸新星堂でみた特報のビデオ画面。
そっからテレビ〜ビデオ〜特別完全版劇場〜数えきれないほどのDVD〜やっとBlu-ray
当初より36年たっても発見の塊な名作

映画後半の脚本の深さは今やっと理解。
映画前半の撮影現場の苦労は、身に染みて理解できるのでトータルでずっと感服しかない

実際リアルに、海外のジャングル奥深くでロケやってみると心底わかる。
ほんとの闇
ほんとの自分
つまり、右も左も真顔でわからなくなるほどの心理状態

(ハワイのジャングルやオーストラリアの僻地ロケでは真顔で死ぬと思った経験がある。。通りで映画制作がCG多くなりがちなのは今や理解できる)

あえて例えるならネットもWi-Fiもないまま、井戸の底に突き落とされた感じ
たった数メートルでも井戸は深い


数値では測れない闇は実在するし
それは突然やってきたりもするのだけれど、現代人が情報で埋めようとするその闇は所詮文明ありきの情報が前提の話で、ジャングルの奥地ではそんな情報なぞほぼ無意味


文明が通じないジャングルの奥地でウイラード大尉は、結局顔を黒炭で塗る=カオナシ=エゴの権化と化しカーツ大佐の首をハネる事により、この文明への帰還を果たすという選択をする事になるのだが、果してそれでウイラード大尉は幸福足り得るだろうか.....

精神世界に生きるか、エゴの物質世界にひれ伏すのか、の二者択一ならば、きっとワシならエゴの物質世界で、飄々と暮らすを選択する。

(じっさい、そうしてるなう)